ちゃんけいlog

ちゃんけいの1年間アメリカ留学の記録

羽田圭介という作家

一度、大好きな羽田圭介のサイン会に行ったことがあった。

なんだか、他の読者との会話を聞いていて作ってる感じがしたから

突如として違う話題をぶち込んでみたら、彼は笑っていた。

 

純粋に子供の時に『純文学』に憧れを抱いて、

その時期にたまたま出会った本が羽田圭介の処女作だった。

年齢を重ねるごとに、同じ本を読み続けて

この人はきっと変わった人なんだろうなと思っていた。

 

サイン会を通して思ったのはそれと違うことだった。

合理主義になりきれない合理主義者。

自分の思想と葛藤する人。

それが私が彼に対して抱いた印象であった。

 

勝手にフランシスコ・ジャムの著作を渡したが

どうしてこの本をチョイスしたか訊かれると

羽田圭介とジャムは真逆だから。

ジャムは女性に純粋さを求めて、登場する少女なり女性への愛を持っている。

けれども、羽田圭介にとってみたら女性は少し「歪んだ」もの。

そして、物語を彩る名前のない人物のような存在でしかない。

 

もしかすると、彼はそれに気づかないかもしれないし、

ジャムの著作を読まないかもしれない。

それはそれでいい。

 

 

だって、羽田圭介って作家のことは嫌いじゃないし、

これからも読者であり続けたいと思うから。